「ヒヤリ・ハット」の重要性(1029号)・・半導体製造装置設計のAZA

師走になりとにかく慌ただしくなります。朝礼でも少し触れましたが、本日は「ヒヤリハットの重要性」について確認しておきます。ハインリッヒは損害保険会社に所属する統計分析の専門家でした。その彼が提唱した「ハインリッヒの法則」とは、「1件の重大事故の裏には29件の軽微な事故と300件の怪我に至らない事故がある」というものです。この法則は労働災害における怪我の程度を分類し、その比率を表しています。その数字から1:29:300の法則と呼ばれることもあります。彼が工場の労働災害における調査をした結果、1件の重大事故が起こる背景には29件の軽微な事故と300件の怪我に至らない事故があったことを発見し、1931年「災害防止の科学的研究」という本でこの法則を発表しました。ハインリッヒの法則が示しているのは重大事故の背後には一定数の軽微な事故や「ヒヤリ・ハット」があるということです。重大事故になるか「ヒヤリ・ハット」になるかは偶然であり、サイコロを振って出た目が1だったか6だったかと同じという考えです。330面のサイコロのうち、1つの面が重大事故であり、29面が軽微な事故、残りの300面が「ヒヤリ・ハット」であると想像してもらえばわかりやすいでしょうか。重大事故という「結果」は不安全な行動や不安全な状態という「原因」から生まれるものであり、重大事故と「ヒヤリ・ハット」はひとつのサイコロの異なる面でしかない、という考えることができます。この考え方に基づくと「ヒヤリ・ハット」で顕在化した危険に対策を講じる事で重大事故の発生が抑止できると考えられます。これがハインリッヒの法則の本質的な部分です。この考え方は労働災害以外でも同じように当てはめることができます。「1件の重大なクレームの背後には29件の軽微なクレーム、300件の不満がある」のです。小さなミス、お客様からの少しの不満などに真剣に向き合い、すぐに対策を打つことで事故・クレームを撲滅させることにつながります。忙しい毎日が続きますが、絶対無事故で乗り切りましょう。

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