「日本の”おもてなしの心”に金メダル」(973号)・・技術屋の相談役のAZA

いつも金曜日にご紹介する景気の良い話を提供してくださる「産業タイムズ社」 代表取締役 会長の泉谷さんのオリンピックの開催に関して総括する記事が、明快で感動的でしたのでご紹介します――「多くのイベントが中止されているなかで、オリンピック開催などありえない」「新型コロナウイルスの感染急拡大のなかで、オリンピックなど見たくもない」「日本政府とIOCは人間の命をどう考えているのか」こうした様々な世論が渦巻くなかで、2021年7月23日、東京オリンピックの開会式が開催された。この間の日本のメディアの対応は、かなりひどいものでありました。57年ぶりの東京オリンピックを祝うムードなど全くなかった。しかし中国代表団の幹部が出した7月19日付のコメントは「日本の大会成功に向けた苦難に満ちた努力に感謝する」という内容でした。開会式のコンテンツについては206番目に日本選手団が登場すると、世界中の取材陣は一斉に席から立ち上がり、力いっぱい拍手をしていたのです。新型コロナ蔓延のなかで、大変な心労の上に、五輪開催を実行した日本への心からのエールでした。IOCのバッハ会長の出身国であるドイツは、日の丸を持って入場しました。アイルランドは、入場したときに日本の文化を尊重するという意味でなんとお辞儀をしたのです。開会式全体の内容は、世界的なパンデミックの状況を考慮して、派手なことは抑えていました。素晴らしかったのは、オープニングのパフォーマンスである。オリンピックの出場を逃した人がひらすら練習に打ち込む姿からそれは始まり、世界のアスリートたちがそれだけの困難を乗り越えてこの大会に集結したことが伝わって来ました。そして歌舞伎とジャズピアノの組み合わせというユニークな演出はとりわけ外国メディアが褒めたたえていました。開会式の音楽は日本が得意とするゲームのテーマ曲がいっぱい使われており、これは海外では相当の評判を呼んでいたのです。世界に発信した開会式の模様は海外メディアにははっきりと届きました。「日本だからできた。東京だからできた。必死の思いでこぎつけたこの開会式は荘厳ですらあった」という声が多かったのです。唯一と言ってよい派手系の演出は、1824台のドローンを使った東京2020のシンボルマーク、そして地球をかたどった光群が国立競技場の上に、上がったことでした。このドローンは世界半導体ランキングの第1位であるインテルが作ったものであり、同社の半導体技術、そしてシステム技術を世界に示すものでありました。とにかく抑えに抑えた演出でも、日本らしさが出ていました。他に感動の声を出ていたのは、ボランティアの人たちの素晴らしい対応でした。無観客の中に入ってくる選手団は手を振る対象すらない。ボランティアの人たちが3時間以上にもわたってひたすら手を振り、拍手をし続けることだけが救いであったのです。日本という国が世界から称えられる「おもてなしの心」を力の限り体現していたボランティアの人たちこそ、金メダルと思えてならなかったのです。

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