「日本半導体・アナログ軸に体制強化」(891号)・・真空装置設計のAZA

電子デバイス産業新聞から私達の関わる半導体についての記事をご紹介致します。欧米や中国がそれぞれ自国や域内での生産強化によって半導体調達リスクの回避に向けた動きを強めるなか、日本でも競争力を維持・強化しようとする取り組みが活発化してきました。その共通項は「アナログの拡大」です。世界的な供給不足で半導体自体の価値が高まるなか、中堅半導体メーカーにまで事業統合や経営改革の波が押し寄せています。さらなる強化に向けて大規模M&Aなどに発展する可能性も考えられます。日清紡ホールディングスは、連結子会社の新日本無線とリコー電子デバイスを2022年1月に統合し、「日清紡マイクロデバイス(株)」を設立します。両社の売上高合計は660億円で、CMOSアナログICとマイクロ波製品のソリューション提供を図ります。開発・生産拠点は現有を維持していきます。ミネベアミツミはエイブリックを20年4月に子会社化しました。半導体売上高の単純合計は560億円ですが、将来1000億円&営業利益率10%を目指す方針を明らかにしており、さらなるM&Aも見込まれます。ルネサスは、アナログが主力の英ダイヤログ・セミコンダクターを総額49億ユーロで買収することを決定。アナログの強化策として米インターシル、米IDTの買収に続くもので、車載、産業用、IoTそれぞれの分野で製品ポートフォリオを強化していきます。生産能力を増強する動きは、特にパワー半導体で盛んです。東芝デバイス&ストレージは、従来パイロットとしていた加賀東芝エレクトロニクスの300mmラインの計画を、量産ラインの整備計画へ昇格させた。23年度上期に稼働させる予定で、軸であるパワMOSFETなどのディスクリートをさらに強化します。三菱電機は、シャープから福山事業所の第2工場と第3工場を取得し、パワーデバイスのウエハープロセスの能力を現有の2倍に引き上げ、11月に稼働させる予定です。このように半導体の増産体制を強化する中で、私達のお客様の装置・設備の受注などにも大きな影響が有りそうです。

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