「最新科学が捉えた・新型コロナ・・」(834号)

最新科学が捉えた新型コロナについての新聞記事を紹介致します。新型コロナウイルス

対策には、2020年の計算速度ランキング世界一を達成したスパーコンピューター

「富岳(ふがく)」が活躍しています。

21年度から本格に的に運用する予定でしたが理化学研究所が「国難とも言える被害を

軽減する」として前倒しを決めました。目に見える成果の一つは会話などに伴う「飛沫」

のシミュレーション。直径約0.1マイクロメートルのウイルスは呼気などの水分に包

まれ、直径1~数百マイクロメートルの飛翔となって飛散します。富岳を使い、飛翔の

大きさや重さ、空気の流れなどを考慮して動きを計算。

その結果、布マスクにも不職布マスクと同様の効果があることが判明しました。

換気の有効性、会食時の注意点など実生活に生かせるデーターが得られました。ウイルス

の感染、増殖にはタンパク質が必要で薬剤はこれらのタンパク質に結合して働きを止め

ます。うまくはまる薬剤を探すには、スパコンを使った分子の動きのシミュレーションが

有効です。富岳は既に海外で治験が始まったものを含めて数十種類の既存薬が有効と突き

止めました。先代のスパコン京なら1年以上かかるところ、富岳は10日余りで作業を終え

ました。新型コロナウイルスを巡っては、日本の死者が欧米に比べて少ないといわれてい

ます。まだ知られていない要因がある可能性も指摘されていますが、感染症の専門家はマスク

など様々な対応で感染拡大を抑えていることが大きいとみています。「感染しても死なない

というより、感染者自体が少ないと考えられます。また結核の予防ワクチンBCGが免疫を強化

しているとする説や、肥満の少なさが致死率を下げている可能性、風邪の原因となるウイルス

への感染などにより、新型コロナに働く「交差免疫」持っている人が多いとの見方もあります。

いずれにしましても私達の業務は最先端技術・科学を支える一躍を担っています。ご紹介した

一例を、使命感に置き換えて今日も社業に励みたいと思います。

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 「技術をデザインする」  マルチエンジニアリングのAZA