「師走!業務の再点検を・・」(668号)

いよいよ師走。1年の締めくくる月でもあります。悔いのない充実した1ヶ月を送り

たいものです。請負設計のお客様からクレームが発生しており、先週金曜日に、お詫

びと、問題の起こった事情説明、再発防止の為の今後の対策についての協議を行って

参りました。先方は担当役員と実務者2名。誠心誠意お詫びをし、弊社の今後の対策

にも一定のご理解を頂き、ことなきを得ました。設計製図には間違いはつきものです。

その度に、打ち合わせの議事録の更新や設計依頼の際のフローチャートの見直し、検

図の仕方やチェックリスト更新など行って参りました。このことが弊社の財産にも成

っています。しかし残念ながら今回のミスは、設計のフローチャートが機能しておら

ず、お客様とのコミュニケーション不足も重なりました。残念ながら慢心から起きた

事故といっていいでしょう。

話は変わりますが、これから師走で世間が慌ただしくなります。

12月は1年で一番交通事故の多い月でもあります。仕事や帰省、年末年始の準備な

どでせわしく運転するドライバーが多く、焦るあまりの安全運転義務違反や、わずか

な運転ミスが重大事故につながっています。

交通事故の1件だけをみれば、“今回たまたま”“偶発的だった”などと思うかもしれ

ませんが、実はその「ヒヤリ・ハット」が多発するうち、重大な1件の事故が発生し

てしまうのです。アメリカで提唱された「ハインリッヒの法則」によると、“1件の重

大な事故の背後には、29件の軽微な事故と、300件の「ヒヤリ・ハット」が存在す

る”とされています。ではなぜ、そのようなことを招く危険な運転が起きてしまうの

でしょうか?考えられる主な原因としては、ドライバーの不注意や思い込みによる判

断ミス、などが考えられるかと思います。「この先対向車は来ないだろう」「飛び出

してくる歩行者はいないだろう」といった思い込みによる自分本位な運転をしてし

まった結果、実際対向車がやってきたり、歩行者が横断してきた」場合に想定外の

リスクが生じてしまうそうです。そして実は、新人よりもベテランドライバーの方が

「ヒヤリ・ハット」を引き起こしやすいといわれていることもご存じでしたでしょうか?

社歴や運転歴が長くルートなどにも慣れている、そもそも自分は運転がうまいから

大丈夫だ、などベテランゆえの過信がさまざまな不注意につながり、」ひいては事故

を引き起こすことに至ってしまうのかもしれません。

今回のクレームも同じことが言えます。「忙しい」「これでいいだろう」との慢心が起

こしています。このお客様は2年前からの取引ですが、初めての取引案件は、弊社の

フローチャートに則り業務を進め、お客様ともしっかりコミュニケーションをとって

おり、間違いも少なく、設計費も安いと、過大な評価で信頼を獲得し今日までご依頼

を継続していただいておりました。しかし依頼を重ねる毎に少しずつ、評価が下がり、

今回のクレームに至っています。信頼損失のピンチを、弊社のシステム点検と精度UP

のチャンスに必ず変換していけるように、今日よりは皆で注意し合いAZAの設計

フローチャートをしっかり機能させましょう。また、同じことが言えるのが、金曜日に

行ったレイアウト変更・席替えです。いつの間にか「AZAの5S」が守られておらず、

机が書類の山、不要物の山。ここで5Sの定義を確認しておきます。

整理:必要なものと不要なものを分け、不要なものを捨てること。

整頓:必要なものがすぐに取り出せるように、置き場所、置き方を決め、表示を確実に行うこと。

清掃:掃除をして、ゴミ、汚れのないきれいな状態にすると同時に、細部まで点検すること。

清潔:整理・整頓・清掃を徹底して実行し、汚れのないきれいな状態を維持すること。

しつけ:決められたことを決められたとおりに実行できるよう、習慣づけること

事故の多いこの季節。油断をはいして無事故で充実した師走を過ごしましょう。

———————————————————————————AtoZtoA——

 「技術をデザインする」  マルチエンジニアリングのAZA