「ビジネスモデルの変更・・」(607号)

先日参加した勉強会で、「吉野家」の利益率について質問をされました・・。

なんと1%です。中小企業の場合の平均利益率は3.5%(大企業でも4.3%)

中小企業の黒字の企業は33%、残りの67%は赤字企業。かなり厳しいんです。

私達が「100達」で1%でも上積みする大切さと、達成にこだわる理由でもありま

す。未達成は即、赤字なのです。経済産業省の調べよると、製造企業における従業者

1人当たり売上高は、中小企業では年1785万円(大企業では5113万円)1人1ヶ月

150万円になります。私の推測ですと3割の利益率だとすれば1人あたり

105万円の粗利になります。弊社の場合は、現在100達の徹底で改善してきて

おりますが、90万円程度に留まります。算出すると、「100達」を全員が達成出来

るとそそれだけで98万円になります。それでも足りない10%程度を上げること

が急務になります。ところが現在の請負設計で、そこまで急には上げられないのが

実情です。先日、厳しいコンサルタントからも指摘を受けましたが、ビジネスモデル

に見直しが必要に成って来ています。例えば今まで売っていたものを、付加価値を

つけ価値あるものにして「価値勝負」を行うことも必要です。例えば・・コーラが

ディスカウントストアに1本50円で売られています。ところが同じコーラを1000円

でリッツ・カールトンは提供しています。ルームサービスでコーラを頼むと、

15分後には最適な温度に冷やされたコーラがクリスタルのコップに入り、ライムと

氷がついてシルバーの盆に載って運ばれてきます。中身はディスカウントストアの

ものと同じ、この上もなく美味しい飲み物として提供され、飲んだ人は1000円

払っても満足します。リッツ・カールトンはコーラという製品を売っているのでは

なく、心地よい環境で最高に美味しくコーラを飲めるという体験を提供しているの

です・・。ところで、弊社の30年間の歴史の中で12~3人で小ぢんまりと設計

事務所として営業していた時が、一番利益率が高かったと思います。かなり高額の

ボーナスや年3回のボーナス支給も有りました。社員旅行も北海道、九州、海外など

に全額会社負担で行っておりました。このことでもわかるように、10人⇒20人⇒

30人⇒40人と会社の規模に応じて、ビジネスモデルを、変更する必要があるの

です。同業のモデルとして例えば・・A技研さんの場合は、昭和59年までは私共の

いる淵野辺に本社を構えておりました。当時は弊社のような請負をメインにした設計

事務所で規模も弊社並であったと記憶しております。会社の規模を大きくしていく

中で、技術者の「人材派遣」に舵取りをビジネスモデルに変更し、急成長をされま

した。現在では従業員4500人の上場企業に大成長されました。現在弊社の

ビジネスモデルは、売上高の9割が「請負設計」1割が「物づくり」になります。

請負設計の利益率改善の為に、「100達」という仕組みを作り、現在ではより制度の

高い、ステージに移行しましたが、それだけでは利益率の大幅改善し、大きな利益を

生み出し、皆さんに還元できるに至らないのです。そこで従業員が40名近い弊社

にとって、今ビジネスモデルの見直しが急務になって来ているのです・・。

どのような改善が必要か?出来るのか?・・設計だけの利益えは無く、

「設計+物づくり」による利益改善が一番の得策になります。

機械部品

物づくりの割合を現行の1割⇒2割、3割と増やしていくことを現在も行っております。

少しずつ注文を頂けるようになっています。幸いにして、現在物づくりの引き合い

案件が多数来ています。そういう意味では、今絶好のチャンスが来ています。

また、移載機の開発メーカーになれるチャンスも巡ってきています。

私の毎朝つぶやいている「前祝いの法則」に・・

「ピンチはチャンス!全ての問題は、更に飛躍するために起きている!」

との言葉とおり、これからはビジネスモデルの変更に全力で取り組みます。

今週も頑張りましょう!

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 「技術をデザインする」  マルチエンジニアリングのAZA