AI・半導体ブームーその成長を支える現場は想像以上だったー(2078号)

【設計者キャリアブログ Vol.17】その設計図の向こうに、働く人がいる。 ― 製造現場を見て、改めて感じた設計者の責任 ―
先日、新たな設計のお引き合いをいただき、ある先端素材メーカーを訪問しました。
生成AIやデータセンター向け半導体の需要拡大を背景に、高い技術力を持つ企業として注目を集めている会社です。
早速、工場をご案内いただきましたが、そこで目にしたのは、私たち設計者が普段仕事をしている環境とは全く違う世界でした。

華やかな成長産業を支える、過酷な現場

何棟にも分かれた広大な工場。大型の製造装置が並び、場所によっては空調も十分とはいえません。
大きな騒音、油の匂い、床にも油が広がる場所があり、担当者の方は指差し確認を繰り返しながら各工程を案内してくださいました。
株式市場では成長企業として注目される華やかな一面があります。
しかし、その成長を支えているのは、厳しい製造現場で働く人たちなのだと改めて実感しました。

同じ「技術者」でも仕事はまったく違う

私たちは快適なオフィスでCADに向かい、機械や装置を設計しています。
一方、製造現場の技術者には、
「生産ラインを止めない」 「事故を起こさない」
という大きな責任があります。
同じ技術者でも、まるで別の職業のように感じました。そして、その仕事を担う皆さんには本当に頭が下がる思いです。

設計図の向こう側を想像する

私たちが設計しているのは、単なる機械ではありません。
その装置を毎日操作する人がいる。メンテナンスする人がいる。そして、その人たちにも家族がいます。
だからこそ設計者は、性能やコストだけではなく、「安全か」「使いやすいか」「作業負担を減らせないか」まで考えなくてはいけません。
現場を見て、改めて思いました。
良い設計とは、図面がきれいな設計ではない。 現場で働く人を守れる設計です。
設計図の向こう側にいる人を想像できる設計者でありたい。
今回の訪問で、私自身もその原点を改めて胸に刻みました。