「エッチング装置の基礎と設計の勘所」(1945号)

【技術コラム Vol.12】前回までのコラムでは、蒸着・CVD・ALDなど「膜を作る技術」を紹介してきました。
今回はその反対工程であるエッチング装置について解説します。
■半導体製造は:成膜 → リソグラフィ → エッチング
を繰り返しながら回路を形成していきます。
エッチングは不要部分を削り取り、微細なパターンを作るための重要工程です。
■エッチングとは:エッチングは、膜を選択的に削る加工技術です。主な方式は次の2つに分類されます。
■ウェットエッチング
薬液で材料を溶かす方法。装置構造は比較的シンプルですが、横方向にも削れるため微細加工には不向きです。
■ドライエッチング(プラズマエッチング)
現在の主流方式。プラズマ中のイオンを利用し、垂直方向に削る異方性加工が可能です。
微細化が進む半導体では不可欠な技術となっています。
■エッチング装置の基本構成:ドライエッチング装置は主に以下で構成されます。
・真空チャンバー
・ガス供給系
・高周波電源(プラズマ生成)
・基板電極(バイアス印加)
・排気系(真空ポンプ)
■装置設計のポイントは:プラズマ・ガス流・温度・排気のバランス制御です。
装置設計で重要なポイント
① 均一なプラズマ生成:ウエハ全面で均一に加工するため、電極形状や電磁界設計が重要になります。
② ガスフロー設計:反応ガスの流れが不均一だと、加工速度や形状にムラが発生します。
③ 排気・圧力制御:圧力はプラズマ特性を大きく左右するため、排気速度と圧力制御の設計は非常に重要です。
■成膜とエッチングは一体の技術:成膜が「作る技術」なら、エッチングは「削る技術」。この両者が連携して初めて半導体回路は完成します。
装置設計においては、前後工程を理解した統合的な視点が欠かせません。
■次回予告:次回からは新シリーズとして、弊社が多く携わっているスパッタ装置を詳しく解説していきます。
次は Vol.13「スパッタとは何か」をお届けします。