今日は、設計業務に関する非常に興味深い調査結果をご紹介します。
先日、「メカ設計ニュース」で取り上げられていた記事によると、設計図面を扱う製造業従事者の約9割が「設計業務の属人化」を感じているというアンケート結果が出ました。つまり、特定の人の経験や知識に業務が依存しやすく、情報共有や標準化が進んでいないということです。
また、同じ調査では、設計や開発の現場でAIをすでに活用している人が50%を超えていることも明らかになりました。文書作成や生産計画なども含めると、6割以上の企業がAIを業務に取り入れており、さらに「検討中」という回答も合わせると、7割以上がAI活用に前向きであることがわかります。
一方で、AI活用が進まない理由としては、「導入コスト」「社員のITリテラシー」「データ整備の難しさ」などが挙げられていました。加えて、「図面検索時に情報が紐づいていない」「命名ルールが統一されていない」「類似図面が探せない」など、私たちにも心当たりのある課題が指摘されていました。
こうした中で、属人化を防ぎ、設計の効率化・標準化・技術の継承を進めていくには、AIの活用がますます重要になってくると感じます。
弊社アザエンジニアリングでも、今後のAI活用を積極的に検討していきたいと思っています。まずは、購入品の選定業務(例えばパーツやセンサーの選定など)でのAI検索の導入を提案したいと考えています。これにより、膨大な製品情報の中から最適な選択肢を短時間で抽出でき、設計者の負担軽減にもつながります。
AIは「魔法のツール」ではありませんが、正しい目的と環境整備のもとで活用すれば、私たちの業務にとって強力なサポーターになるはずです。
引き続き、社員のみなさんとも議論を重ねながら、最適な導入方法を模索してまいります。