先日、受講したセミナーで印象に残ったお話があります。講師は、会社経営や経営コンサルを経て、現在は九州情報大学の教授を務める井上善海先生。その先生が語っていたのが、「会社として大切なことは、従業員同士がきちんと挨拶できるかどうか」ということでした。実際、企業を訪問した際に「社員が挨拶してくれるかどうか」で、その会社の雰囲気や文化が伝わってくるそうです。たしかに、私たちもお客様を訪問して無言でスルーされたら、ちょっと悲しいですよね。さて、うちの会社でも「出勤時の挨拶」はよく飛び交っています。「おはようございます!」と元気に入ってくる姿はとてもいいのですが……。
問題は、その声に誰も反応しないことがあるということ。誰かが「おはようございます」と言っても、シーン……。
これでは、せっかくの挨拶が空回りしてしまいます。だからこそ、管理部でも“挨拶のポスター”を掲示したり、朝礼での声かけをしてくれています。とてもありがたい取り組みです。
ところで、ある企業が昨年新入社員に行ったアンケートで、「ビジネスマナーは堅苦しい」という声が最も多かったそうです。でも、「身につけたいマナー」で一番多かったのは“あいさつ”。形式ばった動作よりも、心のこもった挨拶――これは多くの人が「大事」と感じていることなんですね。
挨拶のコツを「あ・い・さ・つ」で表す専門家もいるそうです。
* あ:あかるく
* い:いきいきと
* さ:さきに、さわやかに
* つ:つづけて
まさにその通りだなと思います。私自身も、挨拶は意識的にしています。
* 朝は「おはようございます」
* すれ違うときは「お疲れさまです」
* 退社のときは「お先に失礼します」
この一言が、空気を和らげたり、気持ちを前向きにしてくれたりします。挨拶が気持ちよくできる会社は、連携も良くなり、チームワークも自然と深まっていきます。夏の暑さを吹き飛ばす、さわやかな「おはようございます!」で、信頼の輪を広げていきましょう!その一言が、もっと温かくて、働きやすい会社への一歩になる――私はそう確信しています。