「世界半導体市場・AIバブルで“主役交代”」(1755号)

2024年の世界半導体市場は、前年比27%増となる8,520億ドル規模へと急成長し、過去最高を記録しました。まさに“AIバブル”ともいえる年であり、AI半導体に強みを持つ企業が躍進する一年となりました。
その象徴が、エヌビディアの首位浮上です。AI関連需要の急拡大を追い風に、長年トップの座に君臨してきたインテルを抜き、業界の盟主としての地位を確立しました。まさに半導体業界の“主役交代”を印象づける転換点だったといえるでしょう。
この市場動向については、「電子デバイス産業新聞」の報道でも詳しく取り上げられており、AIに強みを持つ企業の急伸が、市場全体の拡大に大きく貢献したことが指摘されています。
一方で、車載や産業機器向けに強みを持つ日本や欧州の半導体メーカーは、AI需要の波に乗り切れず、厳しい市場環境に直面しています。この傾向は、私たちが関わる半導体製造装置業界にも表れており、地域や事業分野によって明暗が分かれる構造となっています。
そんななか、私たちアザエンジニアリングは、昨年、外部専門家の支援のもと「問題解決プロジェクト」を実施し、社内で“選択と集中”の重要性を再認識しました。そして、その教訓を活かして戦略の見直しと実行に取り組んだ結果、2024年から現在まで安定した業績を維持しています。
今後も、激しく変化する市場の中で、自社の強みを見極め、時代の流れに合わせた柔軟な対応を続けてまいります。