「私達の毎日の業務が半導体製造を支える」(1464号)

約80年前にアメリカで開発された初期のコンピューターは、なんと約18,000本の真空管を使用しており、幅30メートル、奥行き0.9メートル、高さ2.4メートルの巨大な機械で、その総重量は27トンにも及びました。長いケーブルを通じて電気信号が送られ、膨大な消費電力の大部分が熱として失われるという、現代から見れば非効率的な巨大装置でした。しかし、そのスケールの大きさは、逆に驚異的です。
その後、半導体技術の進化により、トランジスタが登場しました。さらに、複数の部品を小型のチップ上に集約した集積回路(IC)へと技術は進化し、IC内にCPU機能を持つマイクロプロセッサが開発されました。これらの進化により、電子機器は小型化され、省電力で多機能かつ高性能化を遂げました。半導体の性能向上には、微細な部品を高密度に配置することが不可欠であり、部品間の回路の線幅は数センチメートルから数ミリメートル、数マイクロメートルへと縮小し続け、現在ではナノメートル単位の精密さが求められています。
北海道千歳市で工場建設を進めている新興企業「ラピダス」は、2ナノメートル級の次世代半導体の製造を目指しており、3年後の量産開始を目標に掲げています。このような最先端技術の研究開発は、世界中で競争が行われており、国や自治体の支援、民間の活力を結集した人材育成など、迅速な取り組みが成功の鍵とされています。

私達の業務の小さな積み重ねが半導体製造に大きく役立っています。凄いと思います。いま半導体製造装置メーカーと共に私達も大きく飛躍するチャンスです。大げさにいうと私達の進化が半導体の進化に繋がります。そんな気概で今日も一日業務に全力で邁進していきましょう。