「ブロッコリー・新たな指定野菜としての期待とその重要性」(1468号)

わたくし現在治療中ですが、医師からよく耳にするアドバイスの一つに、「バランスの良い食事を心がけてください」というものがあります。これは、健康維持において栄養バランスの取れた食事がいかに重要かを示しています。特に、日本人にとっての野菜不足は長年にわたり問題となっています。推奨される1日の野菜摂取量は350グラムですが、実際には200グラム台後半で推移しており、このギャップは健康上の課題となっています。
このような背景があり今話題になっていますが、農林水産省がブロッコリーを「指定野菜」にする方針を示しました。指定野菜とは、流通量が多く国民生活に極めて重要な野菜に与えられるステータスで、ダイコンやニンジン、タマネギなど14品目がこれまで指定されてきました。ブロッコリーがこのリストに加わるのは、ジャガイモ以来74年ぶりのことです。指定野菜には価格低下時の補助交付金などの支援が手厚くなるため、ブロッコリーの生産促進に繋がります。

ブロッコリーは、野菜類の生産量が減少傾向にある中、生産量を増やしている数少ない野菜の一つです。アブラナ科に属するこの野菜は、イタリアで改良が進められ、現在の形状になりました。日本では1970年代に食用生産が本格化し、「野菜の王様」とも呼ばれるようになりました。その栄養価は非常に高く、ビタミンB群、C、K、ミネラル、食物繊維が豊富であり、健康効果が期待されるスルフォラファンを含むファイトケミカルの一種です。
ブロッコリーの茎も栄養豊富であり、調理法によっては栄養素の損失を最小限に抑えることができます。例えば、ゆでるよりも蒸す方が栄養分の損失が少ないため、蒸し料理が推奨されます。
野菜不足が続く現代日本において、ブロッコリーのような栄養価の高い野菜を積極的に取り入れることは、健康維持と向上において非常に重要です。ブロッコリーの指定野菜への追加は、国民にとっての大きな一歩と言えるでしょう。健康のためにも、ブロッコリーをはじめとする野菜をたっぷりと摂取し、バランスの取れた食生活を心がけましょう。