「オンラインの心構えとマナー・・」(887号)

ミーティングや会議、授業、セミナーなどが、オンラインで行われる時代にシフトす

る中、Zoomなどのオンラインシステムを使えるようになっただけで満足していま

せんか。オンラインはリアルの代替ではありません。オンラインならではの伝え方が

必要です。今日はオンラインコミュニケーションのコツについてのお話です。

――オンラインの特徴や、リアルでのコミュニケーションとの違いは何か・・?

オンラインを活用すると、時間と空間の制約がなくなります。そのため、通勤移動の

必要がなくなる、起床時間にゆとりを持てるといった利点があります。リアルとの

決定的な違いは、会話の続け方です。オンライン会話では、複数の人が同時に話すと、

声が重なって聞き取りづらくなります。一人の発言が終わってから、別の人が発言

する。この繰り返しによって成り立つコミュニケーション形式です。オンラインは、

画面の前に一人で座って参加するという「個別性」の高い場でもあります。そのため、

目線や話し方への配慮も必要です。――オンラインコミュニケーションのスキルに

ついて・・

声の重複を避けるため、「アクション・ファースト」(声を出すよりも先にアク

ションを行うこと)の実践が特に重要です。例えば、複数人でのオンライン会話

で、誰かの発言を聞いて質問したいとき、「あの――」と先に声を出すのではなく、

まずは手を挙げ、話し手に認識された後に「質問いいですか?」と尋ねると、会話の

中に入りやすくなります。オンラインでやりがちな間違いは、画面に映る自分や相手

の顔を見ながら話してしまうことです。オンラインで相手を見るためにはカメラレンズ

を見る、つまり「カメラ目線」で話すことが大切です。ずっとカメラ目線で話すのが難

しい場合は、文末や強調したいところだけカメラ目線で話すことをおすすめです。分か

りやすい話し方のポイントは、一文を50文字程度に短くして話すこと。オンラインでは

「~ので」「~しており」など言葉をつなぐ順接の使用を避けるだけでも、伝わりやすく

なります。画面に映る自分のサイズは、「台形バスト・ショツト」 (画面の上部を程

よく開け、肘を張り、体が台形になるように映ること)が基本です。自分を大きく映しす

ぎてしまうと、相手は圧迫感を覚えます。逆に自分を小さく映しすぎると、相手はあなた

の反応を読み取るために、より集中力を使わなければなりません。テレビニュースのアナ

ウンサーなどを参考にしてみてください。

コロナが落ち着いたとしても「オンラインは一切やめて、すべて対面でやりましょう」

ということにはならないと思います。大切なのは、オンライン時代に合わせて、自分自身

が“進化”すること。これからも新たなコミュニケーションスキルを身に付け、自分の

可能性を広げて行くことで、事業の可能性も広がってきます。

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