「“いい夫婦の日”と両親の命日から感じた家族の絆」(1887号)

気がつけばもう週末ですね。今年も残りわずか、これから師走に向かうと忙しさとともに、時の流れそのものが加速していくように感じます。そんな中で明日は 11月22日「いい夫婦の日」。パートナーがいる皆さんは、どうかいつもより少しだけ、素直に感謝を伝えてみてください。照れくさいけれど、きっと心が温まる時間になると思います。
■ 11月22日と11月23日――偶然とは思えないふたつの命日
私事で大変恐縮ですが実は、明日11月22日は 私の母の七回忌 にあたります。母は「いい夫婦の日」に亡くなりました。だから私は、一生この日を忘れることはありません。そしてもうひとつ。父は、私が18歳の時の 11月23日・勤労感謝の日 に亡くなりました。夫婦でわずか 1日違いの命日。偶然と言えば偶然ですが、私はどこか必然のようにも思えるのです。
■ 不器用だった両親へ、今だから言えること
正直に言えば、私の家庭は決して穏やかではありませんでした。夫婦喧嘩は日常茶飯事。度重なる父の浮気。母は深酒の日には取っ組み合いになるほど荒れてしまう。ウイスキーのボトルを抱えて家出した母を、何度探しに行ったか数えきれません。最後は別居となり、その後1年で父は病に倒れ逝きました。けれど今振り返ると、本当は不器用な二人が、どうしても上手く思いを伝えられなかっただけなのかもしれない。そう思えるようになりました。
父は勤労感謝の日(11月23日)に。
母はいい夫婦の日(11月22日)に。
まるで最後の最後に、私達へ何かを教えてくれたような気がします。
■ 「ありがとう」と言える関係こそ、いい夫婦
母は、誰よりもよく働く人でした。そして心の奥では、本当は“いい夫婦”を望んでいたのだと思います。だから私は、両親の命日が連続していることに、不思議なつながりを感じます。いまは、当時の苦しかった思い出さえも、やわらかく包むように“いい話”へと昇華できるようになりました。家族とは、そういうものなのかもしれません。
■ 明日は二十四節気の「小雪」
寒さがぐっと深まる季節ですが、心は温かく。大切な人と、穏やかで優しい週末3連休を過ごせますように。

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