「半導体業界の変化と、今期の対応!」(1816号)

ここ最近、半導体業界では“在庫調整”の影響により、全体的にやや減速の兆しが見られます。EV(電気自動車)やスマートフォン市場の不調も続いており、回復には想定以上の時間がかかっている印象です。
そうした中、これまで一貫して好調だった弊社の取引先である某装置メーカー様から、「年内の予算を少し絞り込む方針だ」とのお話を、取引開始以来初めて伺いました(※開発費は現状維持とのことです)。実際に訪問して詳しくお話を伺ったところ、経費急増に伴う一時的な見直しが背景にあるとのことで、私たちの設計業務には現時点で影響はないとのお話に、安堵いたしました。とはいえ、このような局面がいつでも起こりうるという前提で、私たちアザエンジニアリングとしても、常に緊張感を持ちつつ、今後の対応や戦略を慎重に見直していく必要があると考えています。
一方で、明るい話題もあります。
北海道千歳市に拠点を構える次世代半導体メーカー「ラピダス」が、日本国内で初めて「回路線幅2ナノメートル」級のトランジスタの試作に成功したというニュースがありました!ナノとは10億分の1メートルという超微細な単位であり、線幅が小さいほど、半導体の性能は向上し、省エネルギー化も実現できます。AI、自動運転、医療機器など、未来の技術を支えるカギとなる非常に重要な分野です。
ラピダス社は、開発から製造までを一貫して手がけるスタイルを強みに、短納期かつ高性能な製品を武器に、国際市場での競争に挑んでいます。第1工場はすでに稼働しており、2027年度後半には本格的な量産が始まる予定です。
さらに、千歳市を中心とした「北海道バレー構想」も注目を集めています。今後は関連企業や研究機関の集積が進み、日本の先端産業の新たな拠点として大きく飛躍していくことが期待されています。
私たちも、このような最新動向に常にアンテナを張りながら、「今、何をすべきか?」「次の成長の種はどこにあるか?」をしっかりと見極め、着実に歩みを進めてまいります。